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株式会社RTT チーフオペレーターの高橋です。
今回は前回の続き、
第7回目!音響屋さんのお仕事〜番外編〜
【ProToolsを触ってみた】後編
やっていきたいと思います。
前回の終わりに
「作曲には向いていない」というふうにお話ししました。
それは元々ProToolsがレコーディング用のシステムとして開発された経緯がありまして、
開発元自体がProToolsを使って作曲することを重要視していなかったという歴史があるためです。
現在は昔よりもかなり使いやすく進化していて
十分作曲にも使えますし
他のDAWと比べても遜色ない性能になっています。
事実プロでもProToolsを使って作曲をされる方は数多く居ますし、
業務用として開発されたが故の強力なシステム処理能力で
映画の世界では劇判作曲ツールとしても地位を確立しています。
しかしながらそれでも
作曲にProToolsをオススメしない理由は他でもありません。
高い。
あー、まだありましたわ。
めんどくさい。
ますます私の印象が悪くなりますね(汗)
しかしながらどれも事実で、
他のDAWソフトと比べてもProToolsはコストが比較的高い方です。
例えばCubaseの場合、
最高グレードの「Cubase Pro」は永続ライセンスが大体¥60,000-程で買えますが、
ProToolsの場合、
最高グレードの「ProTools Ultimate」ではお値段なんと・・・
¥340,000超-
ちなみにこの価格はあくまでもソフトのお値段。
ProTools Ultimateを動かすには専用のオーディオインターフェースも最低1つ必要になるので、
実際にはソフトとオーディオインターフェースの両方を購入しなければなりません。
もちろんProToolsがこんなにぶっ飛んだ値段でも
業界人に愛され今でもなお使われ続けているのには理由があるのですが・・・。
高すぎますね。
しかしこれは最高グレードのお話で、あくまでも業務用。
一般的に使用されるのは通常グレードの方だと思います。
通常グレードの「ProTools」では大体¥76,000-程です。
それでも高いですがね・・・
ちなみにProToolsの永続ライセンス、
その名の通り”永続”つかるんですが注意しなくてはいけないのは・・・
無料でアップデート出来るのは購入から1年間だけ。
という点。
?😃
つまり購入から1年過ぎた場合は
アップデートするために最新バージョンをまた購入する必要がある、
ということです。
※再購入用の割引が適用されます
これはマジで意味不明ですよね。
ProToolsは古いバージョンのデータが最新版でも開けますし、
最新版から古いバージョン向けのデータ書き出しも行える相互互換ですので、
正直あまり予算のないスタジオは古いバージョンをそのまま使っているところも多いです。
毎年アップデートのために購入を繰り返していたらバンドマンはあっという間に破産してしまいますね。
しかしながらパソコンというものは時代と共に進化していくもの・・・。
いずれはスペックが追いつかなくなって買い換えを検討したり
オペレーションシステムのアップデートも避けられないでしょう。
というわけで古いパソコンをそのまま永遠と使い続けても仕事にならないのは目に見えていますね。
そんなこともあろうかとProToolsにはサブスクリプション(定額制)ライセンスも用意されています。
要するに毎月or毎年一定の金額を払い続けて、やめたいときは支払わず、支払い不能ならソフトが使えなくなるということです。
こちらのサブスクリプションライセンスなら、
期間内は常に最新版のProToolsを動かせるのでオススメです。
そして1年契約の毎月払い or 1年契約の一括払い or 月極契約から選べますが、当然一括払いの方がお得です。
・1年契約(毎月払い)・・・¥3,500-
・1年契約(一括払い)・・・¥35,300-
・月極契約・・・¥4,100-
ProToolsの魅力を語るはずが不満ばかり出てきてしまう・・・
2点目の「めんどくさい」に関しては他でもありません。
基本的に英語ッ!!!
どれくらいめんどくさいか簡単に分かる方法がありますので紹介します。
Pro Tools Perpetual License
Pro Tools 1-Year Subscription
Pro Tools 1-Year Software Updates + Support Plan RENEWAL
Pro Tools 1-Year Software Updates + Support Plan NEW
これらは全てProToolsを購入するときのライセンスプランなんですが、
上から順に
・永続ライセンスの新規購入プラン
・年間契約の新規加入プラン
・永続ライセンスを持っていて尚且つ保証期間内の人が保証期間を延長するためのプラン
・永続ライセンスを持っていて尚且つ保証期間が過ぎている人向けの再加入プラン
(゚Д゚)ハァ?
今ではAvid社も日本語でのサポートが充実してきましたが、
一昔前までは殆どが英語でした。
さらに、
ProToolsでは所有者の認証や違法コピー防止のため、
様々なライセンスを保管するUSBドングル「iLok」(アイロック)というものを使用しています。
見た目は普通のUSBメモリーと変わりませんが、
ライセンス以外のデータを保存することは出来ません。
お値段は1個¥6,000-です・・・
ProToolsなどのソフトを動かすための鍵のような物で、これがなければソフトを動かすことができません。
これはアメリカのPace社が開発した技術で、壊したり壊れたりなくしてしまったりしたときには
Pace社とソフトの開発会社それぞれに連絡をすれば再発行してもらえるのですが・・・
非っ常にめんどくさいッッッッッ!!!
もう全部英語!
しかも現地との時差のせいで連絡が遅れる遅れる・・・
発行手数料も安くないし、空輸だし・・・
ProToolsを褒めてあげたいのに
全然褒め言葉が出てこない!!!(泣)
ただまぁこれだけ愚痴が出るほどProToolsを愛用しているということで、
もしAvidの関係者の方がこの記事を見てくださっていたら何卒ご理解頂きたい所存でございます。
またまた長くなってしまったので
これはProToolsを褒める回を別で用意しなければいけませんね・・・
長くなりそうだ・・・