第9回!音響屋さんのお仕事〜イコライザー編〜

弊社HPへアクセス頂きまして誠にありがとうございます。

株式会社RTT チーフオペレーターの高橋です。

 

今回は前回に引き続きチューニング関連のお話です。

 

というわけで早速参りましょう。

 

第9回!音響屋さんのお仕事〜イコライザー編〜

 

また出てきやがったなカタカナ英語・・・

これ以上人々に不安を与えて何が楽しいっていうんだ・・・

 

 

まずこのイコライザーとは何なのか、

ユーモア欠落障害を抱えた患者様達のために

ウィキペディアというどこぞの馬の骨かも分からない専門家気取り達が

便所の落書きをするために集まるインターネット百科事典アンサイクロペディアより引用)によりますと、

音響機器のイコライザー (Equalizer) とは、

音声信号周波数特性を変更する音響機器である。

イコライザーを使って、音声信号の特定の周波数帯域 (倍音成分や高調波成分あるいはノイズ成分)を強調したり、

逆に減少させる事ができ、全体的な音質の補正(平均化)や改善(音像の明確化など)、あるいは積極的な音作りに使用される。

 

というような解説がされています。

 

 

正しくこの通りなわけでありますが・・・

 

 

多分素人の方々や機械が苦手な人にとっては意味不明ですよね?

 

 

イコライザーの名の由来に触れますと

これは英語のEqual(イコール/=)から来ています。

つまりイコールにするための機材。

音響業界の場合はスピーカーなどから発生する音や

マイクから集音した音をそのまま扱うと、

場合によってはバラバラでまとまりのない音になってしまうため、

イコライザーを使って設定した音に調整するための機材です。

 

 

 

どうして調整する必要があるのか。

 

 

 

前回書いたように

毎回違う会場だったり、

違うジャンル、

違うスピーカーを使い、

違う客層が遊びに来る。

 

 

わかりやすくいえば、

同じスピーカーを使っても

場所によっては高音がうるさかったり、

逆にまた違う場所では低音がうるさかったり

場所場所によって全く音場が変わってしまうわけです。

 

それを整えるための機械がイコライザーです。

 

例えば日本で一番普及しているiPhoneのミュージックアプリ専用イコライザーは

設定→ミュージック→イコライザから開くことが出来ますが、

このように予め設定されたプリセットが用意されていたり、

PCでiTunesを開けばこのようにイコライザー画面を開いたり、

自分でプリセットを作成して保存することも可能です。

また、最近ではカーナビにもイコライザーが装備されていたり、

テレビなどでも本格的なイコライザーが装備されている機種が増えてきました。

私が自宅で使っているLG製のテレビでは、

AI(人工知能)がその部屋に最適な調整を自動で行ってくれる機能も備わっていたりします。

 

イコライザーを使えば必ずいい音になるという保証はありませんし、

音に敏感で無ければその差にすら気づかないでしょう。

何もしない方が良い結果になることも少なくありません。

高音が得意なスピーカーに無理矢理低音を出させようとしてもうまくいくわけがないですし、

逆もまた然りです。

 

車も家も様々です。

スピーカーの位置や機種。

だけども音楽好きならやっぱり自分好みの音で聴きたいと思いますよね!

 

そんなわけで音響機器には個人がそれぞれの気に入った音で音楽を楽しめるように

こういった工夫がされているわけですが、

我々音響屋が仕事でイコライザーを使うのはいい音を出すためだけではありません。

 

一番の目的。それは・・・

 

 

全体的な音質の補正(平均化)や改善(音像の明確化など)

 

 

ウィキペディアで既に解説されていましたが、

カーナビやテレビ、iTunesなどのイコライザーの目的は

3つ目に書かれていた”積極的な音作り”の部分です。

 

なぜなら、

発売されている音源は既にプロによって調整されていますし、

テレビや車、イヤホン・ヘッドホンなどの製品も

開発段階で既に調整がある程度済んでいるからです。

 

とあるメーカーの高級車などでは

音響機器開発メーカーのエンジニアが

その車専用に音響のチューニングを予め施しているような車種もあります。

 

それでも低音ちょっと欲しいな、とか

高音うるさいな、という

ユーザーのわがままを叶えるために装備されているんですね。

 

しかし我々が扱うプロユースの音響機器は考え方が若干違います。

メーカーも当然いい音を提供したいので、

開発段階である程度の調整は行っていますが、

どちらかというとPA機器に求められる質は

「いかに原音を忠実に再現するか」という点。

特にヤマハさんはピュアオーディオ第一を掲げています。

つまり何にも染まっていない綺麗な音。

それぞれメーカーの個性はあるものの、

やはりどこのメーカーも第一に目指しているのはこの部分です。

音に色を付けるのはエンジニアのセンスであり、

PA機器は決してその邪魔をしてはならない。

ということですね。

 

 

なので同じ機材、同じ会場、同じ配置だとしても

エンジニアによって調整した結果は異なります。

経験が少なければその少ない経験の中で答えを導かなければなりませんが、

経験が多ければその分導き出せる答えも増えるでしょう。

 

 

音楽フェスに行ったことのある人なら聴いたことがあるかもしれませんが、

ステージ転換の間に音響さんが

「チェック、チェック。ワンツェー。ハーハッ。チェック、ワンツェー。」

とか意味不明な呪文を唱えているのを聞いたことがありませんか?

 

私があれを初めて聴いたときは当時高校生でしたが、

とにかく笑いをこらえるのに必死でした。

多分今でも笑ってしまうお客様も少なくないでしょうが、

実際にあれはどういうことなのかというと、

オペレーター自らマイクを使って声を出して、

どのように音が出ているのかを実際に聴いて確かめているんですね。

ではなぜあのような意味不明な呪文になってしまうかというと、

様々な帯域(低音から高温まで)を広く出すために効率が良いので

古くから採用されているというわけです。

 

あの謎の発声をしているときは大体オペレーターがイコライザーで調整している瞬間です。

フェスでステージ転換のたびにあの発声をしている理由は、

出演者によってオペレーターが専属オペレーターに交代したりして

そのオペレーターが音場の確認をしているためです。

決してふざけているわけでは無く、大真面目に発声しています。

 

プロデューサーやディレクター、

またクライアントや演者自らの注文やリクエストに応えるため、

大型案件になればなるほど大変な作業になります。

 

 

今回はこの辺で!

 

ご拝読ありがとうございました!

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