大変ご無沙汰しております。
前回の更新が23年の年末らしいです。
え?もう2025年半分過ぎようとしてるんだけど???
怠惰ですねぇ〜
第43回!音響屋さんのお仕事〜マイク編〜
まずはじめに言いたいことがあります。
マイクを叩くんじゃあないッ!!!
このブログを見てくれている皆さんが普段どれだけマイクを使う機会があるか分かりませんが、
なんとなくついやってしまいそうではありませんか?
「音出るかなー?」って思って軽い気持ちで。
カラオケとか行っても無意識にやっていませんか?
いいですか?
他人様のものを叩いて良いわけあるかバ●タレがっ!!!
故障の原因になるので本当にやめてください
ふぅ・・・
とまぁ今回はマイク、とりわけダイナミックマイクの使い方についてお話ししたいと思います。
マイクの使い方
素人の方々がマイクを使うシーンといえば、
カラオケだったり乾杯の発声だったり友人挨拶とかでしょうかね?
カラオケ以外はそんなに頻繁に訪れるシーンではないかもしれませんが、
いざというときにマイクの使い方をちゃんと知っていると案外役に立つかもしれません。
特に会社の偉い立場だったり広報の方、そういった挨拶をする頻度の高い人たちには是非知っておいてもらいたいと思います。
・マイクの距離が遠い
距離が離れれば離れるほどマイクに入る音量は小さくなります。
考えてみれば当然ですね、遠くにいる人の声が聞き取り辛いのは当たり前。
少し例えが違いますけど、
親戚や自分の近くで補聴器を使っている人が居るなら、
補聴器を付けている人たちが雑音に悩まされている所を見たことがある人もいるでしょう。
いわゆるカクテルパーティー効果のように
人間の耳は勝手に聞きたいものに照準を合わせてくれる力があります。
マイクはただの機械なのでそんなチート使えません。
音響さんに「マイク小さいんですけど〜」という前にまずは自分がちゃんと正しく使えているのか確かめてみてください。
マイクを口元に1cm近づけるだけで音量が倍になるくらい差が出ます。
ベストなのは唇にマイクを付けてしまうくらい近づけることです。生理的に無理なのはわかるけどね!
音量を管理するのは音響さんの仕事ではありますが、無から有を生み出すことは残念ながら出来ません。
良い音響を作るためには皆さんの協力も必要なんです。
壇上での挨拶だとマイクがスタンドに立っていて自然と距離が生まれてしまうかもしれません・・・それでも頑張って近づきましょう。
あなたの目の前にいるお客さん達はあなたの挨拶を聞くためにそこにいるのですから。
・マイクのグリルを握る
いわゆる「ラッパー持ち」ですね。
これ駄目です。
じゃあなんでラッパー達はあんな持ち方をしているのかというと・・・
マジで謎です。
マイクが持つ指向特性(音を拾う方向や範囲)が狂ってしまいマイクの持つ性能が出せなくなります。
ハウリングもしやすくなって、周波数特性も変わってしまうのでいわゆる「隠った音」になってしまいます。
良い事なんて一つもありません、もしやっているなら今すぐやめましょう。
ラッパーの中でも有名だったり上手い人たちはちゃんとそこが分かっている人が多いです。
グリルを握っているように見えて実はちゃんとグリルを覆わないように隙間を作っています。
Creepy NutsのMCであるR-指定さんがラジオの中でわかりやすく解説してくれている記事があったので共有しようと思います。
記事の中だと司会者持ちが一番良い持ち方ですね。
挨拶の時なら完璧な持ち方です。
・そもそも声量が小さい
上にも書いたとおり無から有は生み出せません。
声量が小さくてマイクとの距離が遠いのはもう最悪です、救いようがありません。
失礼、間違えました。
どうしようもありません。
マイクを使うということは少なくとも声を拡散する必要があるということ。
すなわちあなたの声を周りに届けなくてはいけません。
それは我々音響屋の仕事ではありますが、第一にあなた自身がその意識を持たなくてはいけません。
言い換えれば、「あなた、他人にその声届ける気がありますか?」ってことです。
もしかしたら嫌々ステージに立たされてるのかもしれませんけどね←
ちゃんとマイクに向かって喋る。
これがめちゃくちゃ大事です。
久しぶりの投稿がなんだか愚痴まみれみたいになってしまいました←
ただこれらを気をつければこれからのあなたのマイクスキルは格段に上がること間違いありません。
メーカーの広報の方々は新商品の発表などでプレゼンすることも多いでしょうし、
社長さんたちは冠婚葬祭やイベントでの挨拶も機会が多いでしょう。
相手に伝わるマイクの使い方、是非気をつけてみてください。
ではまた。